やっぱ、オーラのある街でした。クラシックな街並みも飽きないものでした。ベランダの手摺りのアールヌーボー風なのが、全体を引き締めてた。
何よりも、集住の中庭に感動した。ストリートに対して閉じている建物達も、実は中庭を持っていたりする。ロンドンでは逆に道に対して、もしくは裏に庭を持っているけど、パリは逆ですね。使われる用途としても逆。
・パリの庭:「使う」タイプ。たまる場。セミプライベート。
・ロンドンの庭:「見る」タイプ。パブリック(裏庭はプライベート)
*もちろん全部が全部そうなわけじゃないですが、、、。
どちらが良いとも言うところではないけど、自分的にはパリ派に一票。でも、ホントにコの違いは面白い。性格の差か、歴史の差か、、、。もしかしたら、インフラ(特に公園)の違いにあるのかもしれない。ちょっと強引かも知れないけど、パリの公園の多くは、どちらかというと「庭園型(見るタイプ)」。ロンドンの公園の多くは「公園型(使うタイプ」。どっちがどっちに影響を及ぼしてるか分からないけど、これがやっぱりあやしい、、、。つまりまとめると
・パリは「住」に「使う場(公園的)」を持つ
「インフラ」に「見る場(庭園的)」を持つ。
・ロンドンは「住」に「見る場(庭園的)」を持つ
「インフラ」に「使う場(公園的)」を持つ。
で、なぜ自分的にパリ派なのかというと、やっぱり住環境にセミパブリックな「たまる場」を持っていた方がコミュニケーション的によいと思うのです。もはや当たり前なことだけど。
ところで、日本はどうだろうと思った。でも、、、庭自体ねーし。いや、昔の住居で考えてみると、、、、塀があり、その中に庭を持つ。一見パリ派のようであるけど、ロンドン派な気もする。つーかどちらの要素も持ってる。庭的には「見る場(庭園的)」な要素を持つけど、そこは「たまりの場」にもなってる。それを可能にしているのが「縁側」ですな!!ほぉ〜。スゴイぞ縁側!!
人って、家に招くとなるとちょっと準備が必要。また、招かれるとなると身構えてしまったりする。やっぱ家の中に入るって言う行為は少し特別な感覚。で、こういったセミパブリックな空間だと、すんなりと行けちゃう。ってことで、仲のいい人から、そこまででもない人まで、コミュニケーションがとりやすくなる。
とまぁ、「住」という大きなくくりで較べたりしちゃったもんだから、少し矛盾などあるかも知れないですが、「住」には「たまりの場」となるセミパブリックな空間が、とても重要なのだと、再確認出来たのでした。そしてこの場は建物とまちの中間的なスペース、、、。
って、これじゃぁ、当たり前のことをタラタラ書いただけだわ、、、もっとイイことを思いついてるはずなんだけど、、、自分の思ったことを言葉にする能力の無さ、そしてその重要さに気づくのでした。
以下、集住に関して、、、
集住において、セミパブリックスペースはホントにイイ!!確実に隣人とコミュニケーションが生まれる!!従姉の家に3日滞在しただけど、既に居住者とのコミュニケーションの機会が何度もあった。気軽に話せる。でも、なぜだろう。おそらく、その「セミ」っていうのがポイント。その空間に居る時点で、初めてあったとしてもでも「こいつは近い存在」という認識がある。そこです!!それが、気軽にコミュニケーションをとれる重要なポイントなのです。だから、住戸数がもの凄い量の場合、そこに1つのセミパブリックスペースを設けても、そういう認識は生まれにくい。というか、もはやセミだけど「セミ」じゃない空間になってしまう。だから割合が重要。15戸以内に1つのスペースくらいが望ましい気がする。それ以上になると、ただのパブリックスペースになり、さっき話した効果がどんどん現象する。
で、どうしようかな、、、。
大規模集合住宅の場合、その住戸群を小規模エリアに区分け、そこにそれぞれセミパブリックスペースを設ける。そして、そのスペース同士がリンクする。視界的にか物理的にか。あぁ〜、なんか良さそう〜!小規模コミュ群→大規模コミュニティー=大規模集合住宅。なんか段々シュミレーションゲームみたくなってきたぞぉ〜!
で、こういうお話しは出来たけど、実際その小規模コミュニティー用セミパブリックスペースの置き方だよなぁ〜。そのエリアにいる人達が出てこなければ、お話しはじまんないからなぁ。んー、こんくらいしか思いつかない。
・気持ちいい
・本でも読みに行こうかな、って思える
・住戸そのスペースに面している
・面していなくとも、住戸までのアプローチ上にある
・個々の「かお」が出る
・お茶したくなる
「203室のサイトーさんが、日曜の昼下がりに中庭で本を読みながらお茶しています。そこに筋トレから帰ってきたバトーさん。サイトーさんはバトーさんをお茶にさそいます。」
こういうのこういうの。
で、コミュニティー同士の関係としては、
・それらは個別の空間である
・でも繋がってる。視界的にだったり、空間的にだったり
・廊下とか歩いてると、他のコミュの空間がチラリと見えたりする
・「やべ、あそこのコミュカッコイイ」とか思ったりもする
・ちょっと、のぞいて見たくなったりもする
・招待されたら嬉しい気もする
・うちのコミュスペースもキレイにしなきゃとか思う
もはや、妄想の世界だけど、もしかしたら、一個の大規模集合住宅ないで、それぞれ個性のあるいくつものエリアが生まれるかも知れない。そしたら面白いなぁ〜。あとは、外に対してどう表情がでてくるか、、、
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